2014/07/02
ヒプノセラピーとサイコセラピーと催眠療法とは、一体どこが違うのか？
理屈で分ければたぶん相違点のいくつかは出てくるでしょうが、用語の研究家ではない人が知りたい答えとして言うならば、表現方法が違うだけで同じモノを言っていると考えておいていいでしょう。
私は、催眠療法を横文字に訳す時には「サイコセラピー」という言葉をよく使っていました。
米国催眠協会を作ったクラズナーが「ヒプノセラピー」という言葉を使い、その名前の本を出しているので米国催眠協会が認定書を出している人がヒプノセラピストと名乗っている事が多いようですがその資格が無いからと言ってヒプノセラピストではないとは言えないと私は思っています。
もちろんヒプノセラピスト＝米国催眠協会の認定証を持っている人だという定義に基づけば認定証をもっていない人がヒプノセラピストを名乗れば偽りになりますが、私は常々そういう名前は肩書きじゃなく実力の上に存在していると考えています。
国立医大の教授であり権威も権力も持っている人間だから手術のすごいスペシャリストなのかと思いきや実は手術をするとド下手だという話をよく聞きませんか？
昔はすごかったけど今は・・みたいな人がとても多いのです。
米国催眠協会の公認資格と言うととても権威がありそうに錯覚しますが、国家資格ではないし実践の検定試験があって合格しないと取得できないモノではないので、自動車の運転免許以下の価値の資格だと思っていいと思います。
事実、講習に参加してそこに座っていれば講習後には催眠療法など何もできる様になっていなくても認定証は授与されます。
私の知っている資格マニアの催眠療法士が昔、米国催眠協会の講習会に出て経験して私に話してくれた事をそのまま引用させてもらって報告させて頂きます。
その時の講習前にその人は催眠誘導はかなりできる人でした。その人がやはり催眠がすでにできる人と二人で参加したのですが、他の参加者はサラリーマン、自営業、主婦、学生など様々な人が３４人参加していたそうです。
その参加者たちと違い彼ら二人は元々そこで教えている先生よりも上手に催眠誘導ができるのですから資格をもらう為だけに参加している形でした。
そして３日間の講習が終了して全員に認定証が配られたそうです。
ここまでこの話を聞いた時に急に私は問題を浴びせられました。
「大滝先生・・問題です。その時、認定証は全員に配られましたが、その中で本当に催眠誘導が出来る様になったのは何人いるでしょう？」
「多分、貴方たち以外はゼロ・・多くて１人か２人」
私はかすかに微笑んで即答しました。
「正解です。私たちが見る限り一人もいませんでした。認定証をもらう為に行ったのですが、この人たちと一緒にされる認定証なんだと思ったらむなしくなってしまいました。その上のクラスの認定証をもらえるコースもあって分割もあるから希望者はどうぞ・・と言ってましたがチャンチャラおかしくって帰ってきました。今その認定証はどこかその辺に埋まってます」
という話でした。
その時に配布された認定証を使ってその中の何人かは米国催眠協会公認インストラクターという看板の元ですぐに営業を始めたそうです。
そこが自動車の運転免許証以下だと思う理由です。
さすがに運転免許は人の生き死にに関わる事なので厳しい試験がありますが、催眠療法は、下手だと効き目がないだけで下手だからとんでもない事になったという事はありません。
だから、私の言う素人レベルなのにプロを名乗る「ニセモノ」がゴロゴロと存在してしまうのです。
明日は、その現実と本物の催眠療法の良い活用法についてお話しします。
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